私は、真夜中、父、危篤の連絡に
すぐ駆けつけることができない「親不孝」者である
すぐ駆けつけることができないのはそもそも交通費がないのである
タクシー代がない。
自家用車は所持していない。
入院している病院は私が住んでいる市から歩いてや
そっとで行ける距離ではない
私は母親にすぐこられないのか
と詰られ
真夜中、家で煩悶していた
朝の始発電車でいくつもりが始発の次の
列車で向かった
電車を乗り継ぎ
最寄りの駅に着く
それも無人駅である
迎えにきてくれた妹で
病院に向かう
看病すること
約3時間
父は亡くなる
死因 肺がん、肝臓がん
死亡時刻 午前10時22分
享年71歳
そして通夜
通夜なのだが喪服がない
喪服を用意してこなかったではなく
喪服を所持していない、のである
貸衣装屋から借りるのだが
その衣装代すら所持していない
7000円ほどしかなく、ほかに1万円家にあるのだが
アルバイトとせどりで暮らし
5月8日から11日までのマーケット・プレイスの売り上げはすべて、約15000円の手数料にかわり
12日でようやく売上がたち、その週の金曜日にそれでも6573円だけである
全財産17000円で所持金7000円だけの状況で衣装代などない
衣装代はなんとか借りる葬儀会館の料金代込みになり
なんとかよかったが
ワイシャツ、革靴がない
妹に借りたのである
母親からは情けない、恥ずかしいと詰られる一方で
反論はしようがないのだが
腹がたつ
私はそのような
名ばかり喪主である
0 件のコメント:
コメントを投稿