父の葬式を迎えるにあたり
葬祭会館は
まえもって焼香のやり方をスクリーン写し
教育してくれた
私の通夜での焼香をみていて
喪主が焼香のやり方を知らないのでは困る
とでも思ったのだろうか
スクリーンに写した焼香の方法の動機はなんであれ
私にとっては学んだのである
そのことはありがたい
ゆえに葬式の焼香は無事滞りできた
出棺になり
火葬場にいく
火葬場で働く人々は
毎日、死者にあっている
毎日、毎日…である
火葬場で働く人たちの機敏な作業は
家族を亡くした人たちにおいては
その態度しかないと思わさせられる
だらだらとした作業では
反感を買うであろう
亡き父が棺桶に入れられたまま
火葬室に入れられる
その前に
顔をみることができる
最後の顔である
私は無言で手を合わせていた
長くその場にいたので
妹の主人から肩を叩かれ
その場を離れ
次に続く妹にその場を譲った
家族、親戚らその場にいる全員がすべて
顔をみたので
火葬室にいれられ
火をつけるスイッチを火葬場の職員がつけるときに
私は涙が出た
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